これ僕.com:行動分析学マニアがおくる行動戦略

意図と行動のギャップから生じる「不自由さ」への挑戦。果たして僕たちに自由はあるのか?

読書履歴: 日経ビジネス Associe 2009年 2/3号


『「悪いクセ」を直す3ステップ』という記事を軽く立ち読みしたら、結構面白そうだったので買って読んでみた。気になったところを引用する。

勝間和代さんの「ニュースな仕事術」より

国レベルでも、企業レベルでも、あるいは私たちの家計レベルにおいても、収支のバランスを整えようとすると、どうしても簡単な方法、つまり支出を減らす方策を優先しがちです。収入を増やすのは確実ではありませんが、支出を減らした場合には確実に短期的に収支が良くなるためです。
ところが、この時に支出を減らしすぎると、将来のリターンのために必要な投資の部分まで削ってしまって、長期的には収入が減り、支出を減らした以上に収支のバランスが悪くなってしまうことがあるのです。

あらかわ菜美さんの『「時間簿」をつけてロスタイムを削減』より

この記事で出てきた「時間簿」が使えそう。こんな感じ。

A 組織 B 今日やること C モノ・準備・片付け X アクシデント
8 00
30
9 00 出社
30 メールチェック 上司からの呼び出し
10 00 会議
30
11 00
30 Y氏打ち合わせ
12 00
30

時間簿については、

という書籍があるらしい。是非読んでみたい。

石田淳さんの『小目標の実現で「達成感」を味わう』より

目標を達成するための行動を継続しやすくするために、環境を整えることが大切である、と。英語の学習を例にとって、ライバル行動(目標達成の邪魔になる行動)を減らし、ターゲット行動(目標達成を支援する行動)を増やすことが説明されていて、これがイメージしやすかった。

「ライバル行動」を減らす

  • 漫画を英語のテキストと同じ棚に置かない
  • テレビのコンセントを抜く
  • ニンテンドーDS」「iPod」には英語以外のソフトや音源は入れない
  • 同僚に「アフター5に英語を勉強している」と宣言し、飲み会の誘いを断りやすい環境を作る

「ターゲット行動」を増やす

  • テキストをいつも鞄に入れておく
  • ブラウザーを立ち上げた時、英語の人気サイトが開くように設定
  • 英会話の音声データを収録した「iPod」を持ち歩く
  • 英語ソフトを入れた「ニンテンドーDS」を机の引き出しに入れておく
  • 英語を話せる人とつき合う

著書は

など。どちらもお勧めの本。

高杉尚孝さんの『リスクを受け入れ、思考を転換』より

あがりグセの対策として書かれた記事だけど、これはあがりグセだけではなくて「行動を促す思考転換法」だと思った。秀逸。以下のステップで、行動するための心理状態に持っていく。

  1. 紙に願望を書き「絶対要求」を否定する
    • 紙を用意し、「絶対に失敗したくない」「持てる力を存分に発揮したい」などといった自分の願望を素直に書く。
    • 次に「だが、それがどんなに望ましいとはいえ、私の願いが叶わなければならない理由はない。あくまで望ましいだけ。」と考える。
  2. うまくいく保証はないとリスクを受け入れる
    • 失敗したら悲しい、失敗は避けたい、残念だという感情をもつことを確認。
    • 次に「だが、上手くいかないこともある。仮に失敗しても大きな不都合であるだけだ。最悪の悲劇ではない。あり得ることが起きたまで。」と考え、起こり得るリスクを適正に受け入れる。
  3. 成功確率を高めるため、現実的な行動を取る
    • 失敗の可能性はゼロにならなくても、成功の確率を高めた方が良いのは当然だ。そのために今やれることを考えて実行に移す。
    • 現実を受け入れる”否ネガティブ思考”になれば、いざというときに安定した心理状態でいられる。

著書は

らしい。これも読んでみたい。