- 作者: 北村庄吾,小林秀星
- 出版社/メーカー: 日本実業出版社
- 発売日: 2001/11
- メディア: 単行本
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前回の続き。
営業力
営業力とは
営業力とは、自分達の長所をマーケットに認めされる力のことである。よって、営業とは「自分を相手に分かってもらう行為」だ。また、起業した後に組織を継続させる力も営業力の一つ。
起業家のタイプ「開発系(技術系)の人」
社長は自ら営業を行わなくてはならない。特に起業したての頃はそうだ。社長が「開発系の人」である場合、自らトップセールスである必要はないが、営業の第一線に立って陣頭指揮しなければならない。
開発系の人であれば、モノづくりや商品に対する熱い情熱があるだろうから、それを如何に上手く営業担当者に伝えられるかがポイントとなる。
起業家のタイプ「営業系の人」
元々営業系の人であれば、放っておいても自ら進んで営業をするだろう。この場合、必要になるのはバランス感覚である。社長は現場だけにいてはダメだ。プレイヤーであり、マネージャであり、カウンセラーであり、プレジデントであるのだ。
起業後の人材確保について
起業後に「さぁ、人材を確保しよう」というのでは遅すぎる。起業を思い立ったその瞬間から、リクルートがスタートするのだ。
戦略的に営業体制を作る
VSPDC+Lで戦略的な営業体制を作る。
- Vision
- 将来あるべき姿、目指すべき姿。5〜10年後を想定する。
- Strategy
- ビジョン達成へ向けた方向性や方針。1〜5年後を想定する。
- Plan
- 具体的な行動シナリオ。
- Do(実践)
- Check
- 実行結果をチェックし、StrategyやPlanを見直す
- Logistic
- 教育やメンタルな部分のメンテナンス。
一週間にSOMEDAYはない
いつかやろうではダメ。何月何日までにやる、でいこう。
投資先
カネ、モノは営業しない。最適な投資先はヒトである。
人を魅了する経営者
人を魅了し続ける経営者になろう。以下のようなタイプがある。
- 「血(=熱血)」や「情」に訴える熱い思いや優しさ
- 「知」による管理で尊敬を受ける
- 有言実行する姿を徹底する
非情の情
経営者であれば、時には非情になる必要もある。それがビジョンの実現のためでもあり、従業員や組織への義務でもある。
利他
人の立場に立って営業する姿勢が必要。起業とユーザーを結ぶものは「信頼」である。これは形は無いが、極めてリアリティのあるものだ。
人を雇う
採用の時にやること
- 労働条件の説明
- 採用通知
- 提出してもらう書類
- 履歴書
- 住民票記載事項証明書
- 誓約書
- 身元保証書
- などなど
- 労働契約
退職金制度について
必ず作らなければならないものではないが、場合によっては社員が長く働こうという動機付けにはなるかもしれない。制度を作る場合は、民間を利用して魅力ある制度にすること。中小企業であれば、中小企業退職金共済制度というのもある。
人件費について
人件費は、所定内給与の1.8倍程度かかる。毎月の給与を100とすると、以下のような感じ。
- 総人件費 180
- 現金給与 130
- 毎月の給与 100
- ボーナスなどを月に換算した額 30
- 現金給与以外の人件費 30
- 退職金 7
- 法定・法定外福利費 20
- 教育費 2
- 費用 20
- 募集時にかかった費用
- 机などの備品
- 現金給与 130
労働契約について
「期間の定めのない契約」と「期間の定めのある契約」の2種類がある。
「期間の定めのない契約」の場合、法律上は終身雇用となり解雇等は難しくなる。
「期間の定めのある契約」は、期間満了をもって契約が終了するので、解雇等の問題は生じにくい。但し、長期間の拘束を防ぐため、原則として最大3年までの契約しかできない。例外もいくつかあるみたいだけど。
残業について
残業は社員の義務ではない。「時間外労働に関する協定書(サブロク協定)」を社員と結んではじめて、時間外労働や休日労働をさせることが可能となる。時間外労働を行う場合、割増賃金を払わなくてはならない。
- 時間外労働は通常の25%以上
- 休日労働は35%以上
- 時間外かつ深夜は50%以上
- 休日労働かつ深夜は60%以上
残業代に上限はない。よくあるような月30時間でカットしますみたいなのは、訴えられると法的には社員の方が勝つらしい(タイムカードみたいな証拠がいるんだろうけど)。
フレックスタイム制や変形労働制であれば、1日8時・週40時間を超えても割増賃金を払う必要はない。この場合、一定期間内の平均で法定労働時間内に収まっていればいい。
人事制度について
企業はヒト・モノ・カネというが、ヒトが最も重要である。人が活性化し、社員も会社も幸せになるような人事制度を目指そう。が、誰もが納得するような制度は不可能。2割が納得し、6割がある程度評価する制度が作れれば、成功といえるだろう。社員の意見を取り入れながら、年月をかけて試行錯誤する姿勢こそ重要である。
#またしても疲れた・・・ので、続きはまた今度。 続き