これ僕.com:行動分析学マニアがおくる行動戦略

意図と行動のギャップから生じる「不自由さ」への挑戦。果たして僕たちに自由はあるのか?

助走をつけて1日の生産性を上げる

MITsという考え方がある。重要なタスクから先に片づけてしまいなさい、というものだ。詳しくは、下記が参考になる。
2時間仕事術 - シリアルポップな日々

重要なタスクは時にボトルネックになる

MITs自体は私も好きで、重要なタスクをその日のはじめに終わらせることができた爽快感というのは、なかなかに良いものだ。しかし、重要なタスクというのは、重要であるが故に重たいものであったりもする。まぁ、だからこそ細分化してNextActionに落とし込んだりするのだけど。
だがそれでも、精神的に低調でやる気がでない時には、いささか辛いものがある。

  1. やらなきゃ・・・でもだるい。
  2. ああ、時間だけが過ぎていく。ダメだ俺。
  3. 以下、ループ

といった感じで、その日の作業を完全に止めてしまうことがある。

軽く定型的なタスクは楽

一方で、さほど頭を使わずに、定型的な手順で進められるタスクもある。これらは、脳に対する負担が軽いので、やる気がないなりに取り組むことができるのだ。
重要ではないかもしれないが、時間と共にタスクが完了していくので、ちゃんと仕事をしているような感覚を得られる。タスクリストからもタスクが消えていくので、それもまた気分がよい。

タスクを消化することでスピードをあげる

定型的で楽なタスクを消化していくと、だんだんとやる気が持ち上がってくる。スタート時点では、やる気がなくダメダメな状態であったにも関わらず、次々と完了していくタスクをみていると、

  • あれ?今日は調子いいんじゃね?

と脳が思いこんでいくようだ。ここまでくればシメたもので、重要なタスクにもちゃんと手を付けることができるのだ。
もし、定型的なタスクが無いのであれば、無理矢理作ってしまっても良いと思う。机を片づけたり、書類をシュレッダーにかけたりでもいいと思う。ただ、これらをやるときも、一旦はタスクリストに載っけておいた方がいい。完了したタスクを消し込むという快感を得るために。
タスクを消し込める、というのは意外に重要だ。人は行動したのに何の変化もおきないと、そこに無力感を感じる。タスクを消せるという僅かな変化であっても、そこから得られるものは大きい。タスクを細分化してNextActionを導き出すのが大切であることの理由の一つだ。


その日全体の生産性を考えたときには、必ずしもMITsがいいとは限らないのだろう。重要なタスクに取り組むだけの状態になっていないなら、まずは状態を変えていくのが先なのだ。助走をつけてから、仕事に臨めばいい。