東邦出版
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所謂、右脳・左脳の話。
私たちは、程度の差こそあれ、両利き人間であるらしい。確かに利き腕や利き足、利き目などはあるが、結局のところ左右にどういった役割を与えているかの違いでしかない。例えば、右利きの人がボールを蹴るとき、確かに蹴っているのは右足だが、その時、左足は何もしていないわけではない。体を支えるという大切な役割を果たしているのだ、と。
これはつまり、左右の肢体に役割を与え、繰り返し使用することで利き腕や利き足を作り出すことができるということだ。そして、バランス良く左右の肢体を使うことで、脳も同様に左右がバランス良く働き、「全脳思考」になることができる、と。
仕事が出来る人というのは、上手く左右の脳をスイッチングしているらしい。左脳に適した作業と、右脳に適した作業を頻繁に切り替える習慣を身につけているとか。
右利きの人と左利きの人で、脳の働きは違うらしい。右利きの人の脳は拠点が少なく、機能が集中している。そのため、決まりきった処理をすばやく行うことが得意である。一方、左利きの人は拠点の数が多く、分散している。結果、様々な種類を含む高難度の処理を行うことができるが、時間がかかる。脳損傷時においては、左利きの方が分散しているため、ダメージが少なくなる傾向もある。
また、強い片手利きのままでいた場合、片一方の大脳半球だけを酷使するため、ストレスが生まれ、結果的に私たちの心理状態を悪化させる。深刻な場合は、うつ状態に陥るとか。
よって、普段から両利きの脳を形勢するためのトレーニングをすることで、両方の長所を兼ね備えることができるだけでなく、ストレス耐性や、脳損傷時のダメージを最小限に抑える等、様々なメリットを享受することができるのである。
では具体的にどんなトレーニングをすればいいのかというと・・・っと、それを書き出すと凄い量になってしまうので、興味のある方は本書を読んでいただきたい。一部だけ紹介しておこう。
- ストループテスト
- 無地のカードに、赤・青・緑・黄といった文字を、その文字が指し示す色とは違う色で記入する
- 例えば、青いペンで「あか」と記入する
- それを20枚用意し、10枚無作為に選んで裏返しにする。で、一枚ずつ表返しにしながら、できるだけ速く色をコールしていく
- 10枚全部のカードの答えを完了したとき、どれだけ時間がかかったかをチェックする
- 無地のカードに、赤・青・緑・黄といった文字を、その文字が指し示す色とは違う色で記入する
- 鏡をみながら右脳活性
- 紙にイラストを描くとき、手元ではなく手元を移した鏡をのぞき込みながら描いていく
- 逆さ文字遊び
- パンダの逆さ文字は?→ダンパ! といった感じに2〜5文字の言葉を瞬時にひっくり返すトレーニング
- ダ・ヴィンチ絵画トレーニング
といったようなトレーニングが、たくさんのっている。