あたりまえのようで有用性のある内容
サラリーマン向けの新規事業への心得
成功体験をまず作る
生半可な気持ちでは企業はまず成功しないということがとてもリアルに伝わる。
この表が面白い。
人 | モノ | カネ | モチベーション | ハングリー精神 | |
企業内起業 | ◎ | ○ | ◎ | △ | × |
通常の起業 | ○ | ○ | △ | ◎ | ◎ |
個人的な印象では、会社の支援が得られるのであれば、社内起業とかの方がリスク低くて成功しやすいように思ってたけど、そうでもないんだなぁ。確かに、ベンチャーとかの方が追い詰められた感がでるから、不安は人を行動させるの原則に従って、大量の行動を生むのかもしれない。だから、大量の結果が生まれやすい。
上の表で通常の起業が勝っている
- モチベーション
- ハングリー精神
って感情の部分だから、もろに行動に直結するんだね。なるほど。
そんで本書は、あくまでも今居る会社の中で新しい事業を立ち上げていく場合のノウハウである。新しいビジネスの立ち上げなどをやることになった人などには、参考になるのではなかろうか。
しかし、本書に記述してある「陥りがちな罠」を見ていくと、どうも強者の戦略を取ろうとしているところに穴があるんじゃないかと思えてきた。いや、普通に考えるとそうなるのはやむを得ない。だって、ベンチャーなんかと違ってリソースあるし。でも、本当の強者って、
ちなみにビジネスの中で強者と言えるのは、1000社のうち5社程度。ほとんどは弱者だ。だから、ほとんどの企業が取るべき選択は、弱者の戦略ということになる。
なんだから、取るべきは弱者の戦略なんだろうな。
あと、既存の企業体質が足を引っ張ることも多そうだ。この辺、ベンチャーなんかは0からの構築だから、しがらみは少なそうだ。企業内起業だと、今の文化と新規事業のコンセプトを擦り合わせたりとか、意志決定のプロセスをしっかり踏んでいったりとか、色々と政治的に動かなければいけないとこも多そうだ。
まー、ビジネスの成否は資本力が決めるんじゃないって事が分かった。ような気がする。当たり前だけど、強み・弱みを知った上で、強みを生かす戦略と行動が必要なんだなぁ。