これ僕.com:行動分析学マニアがおくる行動戦略

意図と行動のギャップから生じる「不自由さ」への挑戦。果たして僕たちに自由はあるのか?

Webサービスを開発し、使ってもらうために ver.α

Webサービスを作って公開しただけでは、利用者はなかなか増えません。
著名なブロガーに取り上げれたり、はてなブックマークで人気になれば別かもしれませんが、なかなか狙ってやれるものでもないです。
というわけで、確実に結果が得られるわけではないだろうけど、それでももっと上手くやる方法があるんじゃね?と思い、そのプロセスをまとめてみようと思いました。


注意して欲しいのですが、以下はまだ実践が伴っていません。
現時点では、「こうやってみよう」と思っているだけのものです。
実践した結果、あちこち修正することになると思います。
まぁ、だからα版なんですけど。


では、本題に。

使ってもらうまでのプロセス

Webサービスを開発して、ユーザに使ってもらうまでのプロセスは、次のようになります。

  1. コンセプトと対象ユーザを決める
  2. Webサービスを開発する(プログラミング)
  3. 見込みユーザを集める(マーケティング)
  4. 利用してもらうために売り込む(セールス)

お金を得たい場合は、これに収益化の仕組みを組み込むことになりますが、それは別の話なので割愛します。
それでは、1つずつ説明していきます。

STEP1 コンセプトと対象ユーザを決める

これはどちらを先に決めてもいいと思います。ただ、先に進む前にこの2つを考えておかなければなりません。
なぜなら、ここから先の3つのステップは、コンセプトと対象ユーザに基づいて進んでいくからです。


コンセプトとは、一体、何を目的としたWebサービスにするのか、ということです。
何ができるのか、その結果、利用者がどうなるのか。
それを決めます。


対象ユーザとは、まぁ、文字の通りです。
ただ、ここでは漠然と考えるよりは、ある特定の人物を想定して、詳細に書き出すといいでしょう。
つまり、ペルソナを作る、ということです。具体的には、

  • 名前
  • 年齢
  • 性別
  • 収入
  • パソコンやモバイルを扱うスキルの程度
  • コンセプトに関連した悩み

辺りは決めておきたいところです。


コンセプトと対象ユーザが決まることで、Webサービスがユーザにどんな変化をもたらすのかが決まります。
例えば、コンセプトとしてブログサービスを考えていたとしても、対象ユーザがはてなのようにITに強い人たちなのか、あるいはアメブロのように芸能人とそれを読む人たちなのかで、全く違う変化が生まれることになります。
逆に言えば、そうやって考えた変化を作り出すために、プログラミング・マーケティング・セールスの各活動に要求することも決まってくるわけです。


コンセプトと対象ユーザは、Webサービスが利用されるまでの全てのプロセスに関ってくるものなので、ここがぶれると全ての活動もぶれてしまいます。
そうなっては成果を得ることは難しいでしょう。

STEP2 プログラミング

ここは特に書くことがないです。
Webサービスを公開し、運用するために - 今日とは違う明日」を参考にしてください。
少しだけ補足をするならば、コンセプトと対象ユーザ(ペルソナ)がハッキリしていれば、プログラミングを進めるにあたって大きな力になるとは思います。
特に仕様決めで迷ったときなどは、道しるべになるのではないでしょうか。

STEP3 マーケティング

マーケティングという言葉の定義は色々ですが、ここでは「見込みユーザの集めること」として使います。
対象ユーザを集めるには、一体どういったルートで宣伝するのがいいでしょうか。
対象がはてなユーザであれば、恐らくはてなブックマークで人気エントリ入りするのがいいでしょうし、某弾言の方などに取り上げれてもらえれば近い層のユーザが集まってくることでしょう。
mixiと近い層のユーザを集めたければ、今ならmixiアプリを使うと効果的かもしれません。


他にマーケティングの手段として思いつくのは、

  • PPC広告
  • SEO
  • ブログ
  • メールマガジン
  • 無料レポート+ステップメール
  • ブログパーツ(mixiアプリもこの中に入るか)
  • 口コミ(ネット上で繋がりの多い人、あるいはそういう知人を持っている場合には特に有効か)

辺りでしょうか。


ブログやメールマガジンなどは見込みユーザと普段から信頼関係を築きやすいので、その先のセールスのハードルが下がると思われます。
よほどブログのコンセプトとずれていない限り、「あの人が作ったのなら〜」という心理が働くのではないでしょうか。
もっとも、ブログやメルマガの購読者をどう増やすか、という悩みがあるのですが。


無料レポート+ステップメールは、情報ビジネスなどで良く使われる手法です。
Webサービスのコンセプト次第では、強力なマーケティングツールになるんじゃないかと思います。
ステップメールからメルマガへ誘導することも多いようです。

STEP4 セールス

例え無料のWebサービスであっても、使ってもらうためには売り込みが必要です。
セールスの段階でやることは、マーケティング段階でちょっとだけ期待してやってきた見込みユーザの欲を強く刺激することです。
Webサービスを使うとこんな変化が得られる!と強く期待させるのです。
もちろん、ありもしないものを膨らませて、期待先行にしすぎてはダメですが。(どっちにしろ利用者が離れていく)


具体的に使える手段は、ほとんどの場合、Webサービスのホームページになるかと思います。
ここの出来如何で、ユーザの登録率が大きく変わるはずです。
対象ユーザに合わせて、メッセージ性のあるWebページを作りたいところです。
良くあるホームページでもいいのですが、最近見聞きした中では、私はセールスレターの形式をとると良いのではないかと考えています。


セールスレターというのは、情報商材を売り込むページで良く使われているものです。
胡散臭いものもたくさんあるのは確かですが、良く出来たセールスレターは、本当に「欲」を刺激してきます。
欲を刺激するということは、つまり、それだけ変化への期待感が高まっているということでしょう。
実際にWebサービスを使ったときに得られる変化を事前に味わってもらうには、今のところ最良の手段ではないかと思います。
また、セールスレターの形式をとらないにしても、セールスレターを作るためのスキル、正確にはコピーライティングのスキルを身につけておくことは、Webサービスを売り込むためにとても有効なはずです。


あとはWebサービス自体の情報を正確に得てもらうために、動画を用意したり、すぐに使えるゲストアカウントを用意するといったことも考えられます。

売りと作りは7:3

Webサービスを開発している方の多くは、エンジニアだと思います。
それでやってしまいがちなのが

  • いいものを作れば、みんなに使ってもらえる

と考え、開発作業に労力の9割くらいを割いてしまうことです。
私自身そう思っていましたが、多くの人に使ってもらいたいと思っているのであれば、これはマズイやり方です。
もちろん、はてなブックマークなどで自然と有名になっていくケースもあるでしょうが、運任せのところもあります。
また、はてなユーザ以外をターゲットとするのであれば、あまり効果的とはいえません。


今回提示したプロセスで考えると、利用者数は

プログラミング × マーケティング × セールス

に比例すると思われます。
このうち、どこかの質や量が著しく低ければ、思うような結果を得ることはできないのです。


マーケティングもセールスも、どちらかといえば「売り込み」に属する部分ですので、式を変形して、

作り込み × (売り込み)^2

と考えることができます。
つまり、大体、

  • 開発作業に3割
  • マーケティングとセールスに7割

という配分になるかと思います。


そう考えると、作り込みに9割を割いてきた私の成果の理由も分かるというものです。
(作り込みもまだまだだろ、というツッコミはさておき :P)



以上、現時点で考えている「Webサービスを開発し、使ってもらうためにどうするか」でした。
α版ということで内容も薄いですが、同じ悩みを抱えるWebサービス開発者へのヒントになれば幸いです。