これ僕.com:行動分析学マニアがおくる行動戦略

意図と行動のギャップから生じる「不自由さ」への挑戦。果たして僕たちに自由はあるのか?

学びを行動につなげるには、3つのポイントがあります。

ブログやメルマガを読んで、本を読んで、セミナーに行って、得た情報はとても良かったと感じているのに、何も変わらなかったという場合、以下が不足している可能性があります。

  • 学んだことを、具体的に「どのタイミング」で「どういう行動」として実践してみようと決める
  • 行動したいタイミングにおいて、行動することを「思い出す」ための工夫をする


行動は、何らかの刺激を先行条件として自発します。
例えば、私は今、この文章をスターバックススターバックスラテを飲みながら書いていますが、「スターバックスラテを飲む」という行動を実行に移すためには、いくつか満たすべき条件が必要です。

  • スターバックスラテが手元にある
  • 席に座っている
  • ストローが刺さっている(アイスなので)

こんなところでしょうか。
私たちは、例えば本を読んで、「なるほどこれはいい!」と思って実践しようと思っても、日常に戻るとそのことを忘れてしまいがちです。
忘れるとは、言い換えると

  • 行動を実行するために十分な先行条件がない

ということなのです。


最近、私の家の近所に、おいしそうな焼き鳥屋さんができたので、行ってみたいな〜と思っているのですが、なかなか行く機会がありません。
外食をしようということになって、妻と話をしていると、パスタ屋さんやとんかつ屋さん、ラーメン屋さんは候補にあがるのですが、なぜかその店の名前は出てきません。
それは、思い出すための刺激がないからなんですね。
で、例えばパスタ屋さんに行くことに決めたとすると、そこへ向かうルート上に焼き鳥屋さんはありませんので、思い出すことなく終わってしまいます。
ある日、ふと焼き鳥屋さんの前を通りかかって、「ああ、そういえば!」と思い出すのですが、家に帰り着く頃には忘れています(思い出す、という行動をしない)。
私たちがこの焼き鳥屋さんに行くためには、何らかの工夫が必要ですね(笑)


というわけで、一度「こうしよう!」と思ったとしても、その行動を適切なタイミングで実行するための先行条件がなければ、結局は実行されずに終わってしまうのです。
これが「学んでも何も変わらない」現象の1つの要因と言えるでしょう。


もう1つの要因についても説明します。
それは、そもそも「どんなタイミング」で「どんな行動」を実行するか決めていない、ということです。
先ほど説明しましたように、行動を実行に移すには、そうすることを思い出すための刺激が、適切なタイミングで発生するようにしなければならないのですが、タイミング自体が決まっていなければ工夫のしようもありません。
具体的に実行した行動が決まっていなければ、何を思い出せばいいのかもわかりません。


ですので、学びをちゃんと結果に結びつけるためには、

  • どんな具体的なタイミングで、どんな具体的な行動を実行する

か決めるのが、最初に一歩になるんです。


ただ、この前提に立つとですね、あれもこれもやってみようと思うと難しくなります。
1冊の本を読んで、やってみようと決めた行動が100個あったとしたら、それをいきなり全て実行することはできません。
いや、できるかもしれませんが、それは日常がガラッと変わるほどのインパクトがあるんじゃないでしょうか。
それだと既存の習慣と真っ向勝負になってしまうので、とっても大変です。
いままで、何かを学んでも結果が出ていないと感じている場合は、次のように考えてみてください。

この本(その他セミナーでも何でも)から、何か1つだけ、行動に移すことを決めよう。
それは(1)どんな行動だろうか。そして、(2)いつそれを実行するといいだろうか
行動することを(3)思い出すための工夫として、どんなものがあるだろうか


追伸
ちなみに、行動のタイプに応じて、どのタイミングで実行すべきかある程度パターンが決まっていて、なおかつ思い出すための仕組みも出来あがっていると、新しい行動を生活に取り込むのは、さほど難しいことではなくなります。
個人的に、これを行動のフレームワークと呼んでいます ^^;
行動のフレームワーク構築の第一歩を踏み出したい方、さ、行動の仕組み化セミナーへどうぞ(笑)
⇒ http://03auto.biz/clk/archives/rriqpb.html