これ僕.com:行動分析学マニアがおくる行動戦略

意図と行動のギャップから生じる「不自由さ」への挑戦。果たして僕たちに自由はあるのか?

行動するためのタスク管理とはどういうことか(1) 「細分化」

私が開発しているO.SHI.GO.TOというタスク管理用Webサービスには、「行動するためのタスク管理」というコンセプトがあります。では、この行動するためのタスク管理とは、どういうことでしょうか。そこをもうちょっと掘り下げたくて、エントリーを書いてみることにしました。

細分化

まずは最初に考えたのは「細分化」です。以前からタスク管理関連のエントリーでは、何度も細分化について言及しています。
あるタスクを細分化するということは、それを行動に移すにあたってメリットが幾つもあります。

すぐに行動をイメージできる粒度へ

タスクに対して「次の物理的な行動」を設定することで、タスクを前に進めやすくする、ってのがGTDの中にもあるわけですが。私がこれを人に説明するとき、↓みたいな例をあげます。

Javaをマスターする ⇒ まずJavaを勉強する ⇒ 本を読んでみよう ⇒ 今日、帰りに本屋によってJavaの本を買う

元のタスクに対して、次の具体的な行動が出てくるまで細分化しなさい、と言うわけです。上の例だと、一番右が「次の具体的な行動」になってます。

タスクはあくまでタスクであって、行動ではありません。タスクを完了するためには、幾つかの行動を積み重ねる必要があります。どういう行動を積み重ねればいいのかは、タスクを細分化することで見えてきます。

タスクを終わらせる快を得る

1つのタスクを終えて、タスクリストに完了マークを付ける瞬間というのは、結構爽快なものです。いい感じにタスクが消化出来ている時のノリノリ感は、何ともいえない心地よさ。それを味合うための進捗チェックです。

タスクを完了させる快感を、なるべく短いサイクルでたくさん得るために、細分化されたタスクは大体30分?1時間以内で終わるようになっています。

やってもやっても終わりがなかなか見えてこないというのは辛いものです。大きなタスクのままで作業に取り掛かってしまうと、そのタスクはなかなか完了になりません。更にスケジュールが厳しかったりすると、焦りばかりが募ります。
細分化すると数は増えますが、1つ1つのタスクを終えるまでの時間は短くなります。作業すれば、それがタスクの消し込みという結果として見えるようになります。それは「確かに進んでいるんだという安心感」と、次々とタスクが片付いていく「爽快感」をもたらしてくれます。

細分化とは段取り

段取り

何をやるかが決まったら、次は「どうやってやるか?」です。具体的にやることは、選んだ3つのタスクの細分化です。タスクを完了するまでの手順が見えてくるように、タスクを細かく分割していきます。

タスクを細分化するということは、完了までの手順を考えるということです。
どうやって進めるのか?そのためには何が足りないのか?誰にお願いしないといけないのか?どのくらいの時間が必要なのか?
細分化することは、タスクを完了させるための段取りを考えることにもなるのです。そして、段取りの存在が、私たちの作業を効率的なものにしてくれます。

嫌な気分も細かくできる

目の前の嫌なタスクにだけフォーカスしたとき、そのサイズが大きい場合と小さい場合では、どっちがより「嫌な気分」になるだろうか。

きっと、後者の方が楽だと思う。何とか取りかかれそうになると思う。

嫌なタスクを細分化するということは、「嫌な気分」を細かく分散させることでもあるのだ。

嫌なタスクを細分化することは、そのタスクの中に含まれるいやなものを、より小さな嫌なものに分割することなのです。嫌な気分が小さくなれば、行動へ移すためのハードルも低くなるというもの。


他にもまだありそうですが、ともあれ、タスク管理において細分化というのは外せないポイントだと考えています。だから、O.SHI.GO.TOは階層構造を扱えるようにしました。それが、「行動するためのタスク管理」を可能にする為の1つの「売り」です。


長くなりそうなので、取り敢えずここまで。続きは別エントリーに(こちら)。