これ僕.com:行動分析学マニアがおくる行動戦略

意図と行動のギャップから生じる「不自由さ」への挑戦。果たして僕たちに自由はあるのか?

休息をとる意味

夏ですね。暑いですね。疲れますね。
先々週、先週と忙しい日が続き、更には風邪をひいたんだかひいてないんだかよく分からないけど体調を崩してしまい、休息の重要性を改めて感じたワタクシがやってきましたよっと。


今日は「休息をとる意味」として

  • エネルギーの回復
  • 頭の整理
  • 感情的にならないですむ(=理性を働かせる)

の3点を考えてみたいと思います。

エネルギーの回復

あまり言うまでもないですが、休息をとる第1の理由は「エネルギーの回復」のため。
どんなにエネルギッシュな人でも、適切に休息をとらなければ、どこかでエネルギーが枯渇してしまいます。更にそこで無理をすれば、体や精神に異常が出てくることに。無理をしすぎた結果、大きな怪我をしてしまったり、病気になったり、精神的なエネルギーを生み出せなくなったりするのでしょう(うつ)。

頭の整理

これは睡眠の話です。
睡眠時間が短くなることの弊害は、単にエネルギーの回復が滞るだけではないのですね。もしかしたら諸説色々かもしれませんが、睡眠中に脳は記憶の整理をするそうです。デフラグみたいなもんですかね。整理されることで、必要なときに必要な記憶にアクセスしやすくなるのでしょうか。
記憶へのアクセスのしやすさは、創造力に影響を与えます。アイデアが浮かぶ瞬間などを考えれば何となく分かるのですが、アイデアが浮かぶときというのは、その時に扱っている課題と、過去に蓄積した様々な記憶とが、何かの拍子に結びつくような感覚ではないでしょうか。
ですから、睡眠が本当に記憶の整理を行っているとするならば、それは創造力へも大きな影響を与えるように思います。


あと、試験勉強などは寝る直前にやった方が、内容が記憶されやすいなんて話も聞いたことがあります。私の体験からしても、これはあってそうな気がするんですが、プラシーボ効果みたいなものかもしれませんねぇ。
まぁ、自己暗示効果ってのも馬鹿にできないので、信じても損はないように思います。

感情的にならないですむ

人が大切な何かを見失って、後で後悔するような判断ミスをするときってのは、大抵ネガティブな感情にとらわれてしまったときです。
強いネガティブな感情というのは、人の判断内容をゆがませてしまいます。例えば、相手にイライラしているときは、たとえ自分が悪かったとしても、その理由を相手に求めたりするんじゃないでしょうか。とても脳が疲れて沈み気味なときに、何が嫌なことがあると、普段よりもネガティブに捉えてしまい余計に沈みこんでしまうんじゃないでしょうか。
ネガティブな感情が優位に働くときというのは、脳のエネルギーが枯渇しはじめた証拠だと思うのです。そんなときは、ごちゃごちゃ考えるより寝てしまった方がいい。

寝るには?

でもなかなか寝付けないときってありますよね。絶対に効くわけじゃないですけど、私の方法を紹介しておきます。
私の場合、なかなか寝付けないときというのは、ネガティブな考えに頭が支配されていて、ずーっと脳がエンジン全開で思考し続けていることが多いようです。なんで、何かを考えたりできないようにしちゃいます。

  1. 布団に仰向けになってだら〜とする
  2. 目を瞑る
  3. お腹の動きを意識しながら、さも寝息のように深い呼吸を繰り返す
  4. 頭の中で「リラックス、リラックス、リラックス・・・」と繰り返す
  5. 繰り返しながら、体が緊張しているところを探す
  6. 緊張しているところが見つかったら、「リラックス、リラックス・・・」と繰り返しながら、そこの力を意識的に抜く(あるいは、「抜くような感じ」をイメージする)
  7. 他に緊張しているところは無いか探す

ってのことをやっているうちに、いつの間にか眠りについています。

休息を取りすぎる危険

ところで、休息は取りすぎるのも危険です。
筋肉なんかを考えれば分かりやすいですが、寝たきりで過ごせば筋力は衰えていきます。脳も同じらしいです。
適度な負荷をかけ、その後に休息をとることが、筋力・脳力の上限を引き上げてくれるんですね。活動と休息のバランスが重要なのでしょう。

関連書籍

今回のエントリーに関連した書籍。

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3 エネルギー管理
4 ビジネスエネルギーの超回復論
4 スポーツ科学の応用

人生は短距離走の繰り返しである。

この本の中から1つの言葉を取り出すとしたら、これだ。この言葉が本書で述べていることを最も良く表している。適切なストレスと、適切な回復を繰り返すことで、私たちのエネルギーは高まったいく。そして、最高にエネルギーが充実した状態を、フル・エンゲージメント状態という。このフル・エンゲージメントこそ、目指すべきところだ。


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2 お医者さんが休めと言ってるんだから。
3 和田式、オンとオフのすすめ
3 副題はやや誇張気味
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    • 作業効率を維持でき、疲労を溜め込まないペースで仕事をする(50分労働し、10分休憩等)
    • 1日に1〜2回は長めの休憩をとる。特に午後の仮眠は重要。


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4 かなりの良書だと思います。
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5 自分の限界と上手くつきあえそう
5 「安心して読める」脳本

私は、本書の中で一貫して語っていることは、いかにして「感情に負けないか」ではないかと思う。本書を読めば、特にネガティブな感情というものが、どれだけ脳の本来の働きを阻害してしまうかが分かる。

感情を手懐けるのはとても難しい。しかし、その手がかりをこの本は示してくれている。具体的に何をするべきか述べている箇所もある。