これ僕.com:行動分析学マニアがおくる行動戦略

意図と行動のギャップから生じる「不自由さ」への挑戦。果たして僕たちに自由はあるのか?

誰がためにブログを書くか

ビジネス選書&サマリー: ページが見つかりません。
昨日、エモーショナル・ライティングのセミナーに行ってきた。動機としては、ブログの記事の質をもっと上げたかったからで、何かのヒントを得られれば、という感じだった。


エモーショナル・ライティングは、ライティングと言いつつも、実は文章術ではなくて発想法なのだそうだ。
自分の望み通りに相手を動かすために様々なテクニックを駆使するのではなく、相手本位になって、相手の望みを満たすにはどうすればいいかに頭を巡らすことこそが基本だ、と。そういう意味で、発想法だと。
セミナー中で面白かったのは、GPS携帯のキャッチコピーをどうしますかという話があって、GPSという単語を出しても知らない人にとっては意味が分からないでしょう、というもの。そこで、例えば

子供の位置が簡単に分かる携帯

としてみましょう、と。これはなるほど。講師の堀内さんの解答は、おそらく親という立場の人にとって「こういう価値がありますよ〜」と訴えるメッセージになっているのだと思う。これは、もう1つの例題にもあらわれていた。12倍ズーム機能をもったデジタルカメラに対して

遠くからでもお子さんの顔が良く撮れる

といった趣旨のキャッチコピーを例としてあげておられた。
ちなみに私の考えたGPS携帯のキャッチコピーは、「道に迷わなくなる携帯」だった。これは私自身が初めての場所に訪れるとき、地図だけじゃ分かりにくくて苦労した経験があるので、そういう用途をGPSに求めたいからだ。(あ、「目的地に迷わず辿り着ける携帯」の方がいいか)


結局のところ、重要なのは、その商品やサービスが「想定している利用者」に対して、どのような「価値」を提供しようとしているのかだと思った。
GPSやズーム機能というのは手段であり、それは利用者の望みを満たすために存在するのだ。だから、この機能が「あなたのこういった困り事/望んでいる事に、こんな風にお役に立ちます」と考えることがスタートなのだろう。それがベースにあってこそ、その上に乗っかる文章作成のテクニックが活きてくる。


では、当初の目的に戻って、今回得た気付きと学びをブログにどう活かせばいいだろうか。
利用者への価値ありき、というのは文章だけの話ではない。Webサービスの開発についても、以前、同様のことを考えた。事業(経営?)についても、そうだ。これは、様々なことに適用可能な原則なのだろう。ブログもきっとそうなのだ。
私は一体、どういう読者を想定し、どういった価値を提供するのか。それを考えた。


それでふと思い出したのが、私がO.SHI.GO.TOのリリースを宣言したときに、id:tosichanさんが寄せてくれたコメントだ。(こちら

いつもh-yanoさんのblogを見させていただいています。
とても良い刺激になっています。

これは嬉しいコメントだった。なるほど、刺激か。このブログのエントリーは、私の普段の気付きと学びの中から湧き出てきた「書きたい欲求」が、形を成したものである。それがそのまま、誰かの刺激となり、少しでも新たな気づきと学びを生み出せれば、それは楽しいことだと思う。これが、ベースだ。
まとめてみる。




私が日常で得た気づきと学びを読者と共有することで
それが読者の刺激となり
読者の「今日とは違う明日」を創るための手助けとなることができれば
それは私にとっても、すごく楽しく嬉しいことだ




これが、私がブログを通して読者に貢献したいこと(=提供したい価値)だ。これを目指すことは、私自身の幾つかの欲求とも一致する。ORではなくANDになれる。
というわけで、今後の方針について、少しだけ。

  • このブログには、基本的に上記趣旨に沿ったエントリーを書きます
  • 以前書いていた以下のようなエントリーは書きません
    • 短めの日常的なつぶやきのようなエントリー
    • 将棋の自戦録みたいなエントリー
      • 将棋をネタにした、他に応用が効く気づきと学びは覗く
      • 自戦録については、他の場所で書くかも?書かないかも?
  • 以下のようなエントリーは、取り敢えず継続して書きます
    • 技術的なノウハウを共有できそうなエントリー
    • O.SHI.GO.TOのようなWebサービスリリースに関するエントリー
      • これらについても利用者の「今日とは違う明日」を創るお手伝いができれば、と
    • 読んだ本に関するエントリー