これ僕.com:行動分析学マニアがおくる行動戦略

意図と行動のギャップから生じる「不自由さ」への挑戦。果たして僕たちに自由はあるのか?

インターネット上での地域戦略

竹田陽一氏のランチェスター戦略を勉強していると、営業戦略の一貫として地域戦略なるものが出てくる。
これは、例えば東京都で商売を使用とする場合、東京都全域を営業範囲とするよりも、特定の地域に絞り込んだ方がセールスマンの戦力も集中できて良いよ、という感じ。営業を例にあげたけど、他にも商品自体や地域内での何らかの差別化なども含まれる。要は、狭い地域でもいいから、地理上の特質を上手く利用してNo.1になりましょう、というものだと理解。
それで悩んでしまうのが、インターネット上での地域戦略ってなんだろうな、と思うわけです。


インターネットによって、時間と物理的距離の制約を気にすることなく、情報をやり取りできるようになった。地理上の特質というのは、主に物理的な制約によってもたらされたものだろうから、インターネット上に地域戦略ってあるんかいな、と。
でも、多分、あるんだよね。それに具体的に気付かされたのが、以下の本の「獣道」に関する記述。

獣道とは、その人のよく行く場所やよく通る道、行動パターンというような意味です。獣道は、世代別、性別、感性別に異なっています。

たとえばインターネットの場合、お客が好んで訪問するサイトやフォーラムがあるはずです。そこが獣道となります。そこには、似たような好みを持つ人たちが集まっています。そこに広告を出すことができれば、大変有効な販売促進となります。


Web上の情報にアクセスするために物理的距離の制約は無くとも、やはり人それぞのパターンというものは出来上がってくる。一度出来上がってしまうと、9割方、そこから外れる行動はしなくなるものだろう。
例えば、私であれば以下のようなパターンが出来上がっている。

ぱっと思いつくのはこんな感じ。恐らく、これが行動パターンの9割を占めていると思う。この中から特定の行動パターンに絞り込んで(=「地域」を見つけて)、そこでNo.1を目指す戦略を実行すればいいのだろう。


それで、意識していたかどうかは分からないけど、実にうまくやっていると思ったのがTopHatenarだ。これは

になっている(たぶん)。ブログランキングツールには、ブログスカウターやブログチャートなど色々あるが、TopHatenarの方が上手くターゲットを絞り込んでユーザーを誘導しやすい仕組みを作り上げている。
TopHatenarがはてなブックマーク人気エントリーに取り上げられたら、それを見る人の多くは潜在ユーザーだろうし。対象ユーザーとマーケティングの方法がすっげーマッチしてるんだなぁ。


対象ユーザーを決めたら、どういうルートでユーザーを誘導してくるかってとこには、色々とアイデアを練る余地がありそうだ。あるいは、この辺のユーザーなら誘導しやすいから〜で対象ユーザーとサービスを決めるのもありか。