前回、思考は刺激反応連鎖によって自発する、というお話をしました。
今日はその続きです。
少し復習しておきます。
まず、刺激反応連鎖とは、
前の行動をきっかけとして、連なるように次の行動が自発する
ことを言います。
思考の場合、「ある刺激」を元に「決まった思考のクセ」が起きやすい、ということが言えます。
例えば、
条件:部長が客先から戻ってきた。
思考:確か先週もめてた案件の打ち合わせだったな。
思考:心なしか機嫌が悪そうに見える。
思考:近くにいると八つ当たりされるかもしれない。嫌だなぁ。
といった思考をするかもしれません。
こういった思考は、自己ルールの生成も同時に行っています。
- 先週もめてた案件の打ち合わせだから、機嫌が悪いはずだ
- 機嫌が悪い部長の近くにいると、八つ当たりされるかもしれない
などです。
私たちはルールに沿った行動を取ろうとしますので、生成されたルールに従い、次のような行動を取るかもしれません。
行動:タバコを吸いに行く
結果:部長の八つ当たりを避けることができた!(と思い込む)
この場合、一連の思考と行動の結果、思い込みではあるのですが、「いやなことの出現を阻止」することができています。
いやなことを阻止できるのは「いいこと」ですから、この一連の思考と行動は繰り返されやすくなります。
何度も繰り返すことで、もしかしたら「部長」という刺激に対して、お決まりの思考パターン、行動パターンが作り上げられてしまうかもしれませんね。
もちろん、こういったパターンが形成される背景には、普段から部長という人物に対し、どのような印象(これもルールですが)や感情を持っているのか、という点も大いに関連するところでしょう。
以上のことから、うまくこの連鎖を断ち切ることができれば、私たちの日常は大いに改善しそうなところですが・・・これについては・・・つづく。