これ僕.com:行動分析学マニアがおくる行動戦略

意図と行動のギャップから生じる「不自由さ」への挑戦。果たして僕たちに自由はあるのか?

スケジュールを決めると縛られる感じがする

Q. スケジュールを決めると縛られる感じがして、
  あまり心地良くないのですが、何か良い方法はありますか?

f:id:h-yano:20131219234953j:plain

photo credit: cucchiaio via photopin cc

スケジュールを決めると縛られる感じがする理由は、スケジュールが作用することで行動の理由が変化するからでしょうか。

スケジュールを決めるということは、おそらく「やるべきこと」と「その期限」を明確にするのだと思います。そうすると、決めた期限に遅れてしまうことは嫌なことになります。嫌なことが起きるのは避けたいので、期限に間に合うように行動します。

この”嫌なことが起きるのは避けたい”というのがポイントです。こういった理由で行動する場合、その行動を促しているものは「阻止」というメカニズムになります。正確に言えば、嫌子出現の阻止といいます。

 

スケジュールの「行動への影響の与え方」を変えてみよう

阻止は体験の質を低下させる

阻止自体には行動を促す力がありますが、同時に体験の質を低下させてしまう場合もあります。一般的な表現にするならば「義務感」でしょうか。

義務感を感じるので仕方なく行動するというのは、行動はできますが、あまり気持ちの良いものではありません。”そうしなければならない”という意図に支配されていますので、それが縛られるような感覚の原因になっているのかもしれません。

 

スケジュールが本来持つ機能

一度、スケジュールを作ることの意味を問いなおしてみると良いかもしれません。スケジュールは何か物事を進めるにあたって、ある程度の見通しを立てるために作ります。見通しは僕たちに安心感や自信をもたらしてくれます。

だから、何かをやろうと思っているのだけど、先々に不安を感じてしまう。そんなときにスケジュールを立てれば、それが物事を進めるための道標になって、少しは安心して行動することができたりするものです。

また、願望を実現したいという場合でも、良いスケジュールを作ることができると、願望を実現するまでに道筋が明確になって、今からやろうとする行動にワクワク感を感じられたりするものです。

 

スケジュールの用途を変えてみる

というわけで、スケジュールの用途を変えてみてはいかがでしょうか。不安で行動ができない時に自信を持つために、あるいは達成したいゴールへの道筋を明確にしてワクワクするためにスケジュールを使うようにしてみましょう。

既にあなたはスケジュールを行動を結びつけて使うことに長けています。だって、スケジュールを立てるだけで縛られる感じがするほどに、阻止という行動のメカニズムを動作させているのですから。

なので用途さえ間違えなければ、スケジュールを立てることは、あなたにとってとても役に立つものになるはずです。