これ僕.com:行動分析学マニアがおくる行動戦略

意図と行動のギャップから生じる「不自由さ」への挑戦。果たして僕たちに自由はあるのか?

「失敗するのが怖い」を解消することが行動する力を奪う。

Q. 失敗するのが怖いです。
  失敗を恐れずにやってみる、失敗しても学ぶことはある、
  というのは頭では分かっているのですが、
  いざとなるとどうしても不安になって行動できません。

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photo credit: zetson via photopin cc

多分、あなたは事前に色々と考えたり調べたりする人だと思いますので、大抵の答えはどこかで読んだことがあるものになってしまいそうですね。それだけ考えたり、調べたりしたにも関わらず、行動できずに悩んでいる…と、そんな状態ですよね。

さて、そんなあなたにとって、いまこうして「相談する」とか「自分調べる・考える」ことには、どんな意味があるのでしょうか?相談したり調べたりすることによって、あなたはそれなりの答えを手にしてきたのだと思います。そういった答えを手に入れることは、どんな意味がありましたか?

 

”失敗するのが怖い”は行動することのみで解消しよう。

「失敗するのが怖い」を解消することの機能は何か?

僕たちの行動には機能があります。機能というのは、その行動がどんな役割を持っているのかということで、基本的に行動の前後の変化をみれば分かります。

だから、僕があなたに聞いてみたいのは、「失敗するのが怖い」ということに関して相談したり、調べたりすることによって、その前後でどんな変化が起きているかということです。

何かの行動ができるようになっているでしょうか?もしそうだとすれば、相談する等の行動には「物や活動を得る」という機能があります。でも、あなたは行動できないと書いていますので、この機能はありません。

おそらく、相談相手からの注目が得られて嬉しかったり、希望を持つことで「行動できないままでいるという嫌な状態」から一時的に逃避できたりしているのではないでしょうか。

正確なところはあなたの行動を観察・分析しないとわからないのですが、少なくとも「失敗するのが怖いです」と相談したり、調べたりするといった行為は、行動することに全く貢献していません。残念ですが、恐らくそうだと思います。

 

あなたの嫌な状態を解消する方法は「行動すること」のみ

もしあなたが行動したいというのであれば、今後、「失敗するのが怖いです」と相談するのはもう止めてしまいましょう。調べるのも止めましょう。考えるのも止めましょう。何の効果もないだけでなく、もしかすると相談することでどこか満足してしまっている可能性もあります。

そうすると、あなたは「行動できないままの嫌な状態」に自分を置くことになるかもしれません。でも、それで大丈夫です。その嫌な状態に自分を置くことは、行動を促す力へと繋がります。

こう自分に言い聞かせてください。行動できないままの嫌な状態を解決する唯一の方法は、行動することのみです。相談することもで、調べることでも、考えることでもありません。行動することのみです。

それ以外の手段で「嫌な状態」を解消しようとするなら、あなたは多分行動できません。