これ僕.com:行動分析学マニアがおくる行動戦略

意図と行動のギャップから生じる「不自由さ」への挑戦。果たして僕たちに自由はあるのか?

募金をする理由が作れていない募金活動は不毛かもしれない、と思ったのです。

ある駅を通りかかった時、募金を求めている人がいるのに気が付きました。何の募金かというとアニマルセラピーの何たらだそうで、よく見ると(よく見なくても)犬を2匹ほど連れています。一度見かけて以降、時々、見かけるようになりました。

しかし、これは募金集まらないだろうなぁ…と思うのです。犬を連れているのは、きっとそれで募金をしてくれる人が増えるかもしれないといった意図があるのかな、と想像しているのですが、うーむ。

 

なんというか募金をする理由を作れていないように思うのです。彼女らを見ていて思い出したのが、サイモン・シネックの動画です。


サイモン シネック: 優れたリーダーはどうやって行動を促すか - YouTube

 

以前、こちらの記事でも書いた内容を再掲します。

普通のコンピュータ会社がパソコンを売る時:

「我々のコンピュータは素晴らしく、
 美しいデザインで簡単に使え、
 ユーザーフレンドリーです。ひとついかがですか?」


Appleがパソコンを売る時:

「我々のやることは全て、
 世界を変えるという信念で行なっています。
 違う考え方に価値があると信じています。
 私たちが世界を変える手段は、美しくデザインされ、
 簡単に使えて親しみやすい製品です。
 こうして、素晴らしいコンピュータができました。」

これは動画の中に出てくる例をそのまま書いているのですが、「どちらの方が上手く人々を動機付けているのか」ということなんです。

最初に書いた募金の例は、前者の方法で募金を求めていました。そうすると、どういう人が募金をするのかというと、

  • アニマルセラピーについてある程度知識があって、その意義も分かっている人
  • 一緒にいる犬に釣られて…という人

くらいなんじゃないかなー、と思うのです。違ったらすみません。

 

人が動く理由を作るってのは、簡単なことではないとは思うのですが、でも、もし上手く作れたら、それこそ募金活動じゃなくてクラウドファンディングとか支援してくれる会員を募ったりとか、いろいろ打ち手が増えてくると思うんですよね。

効果の無さそうなことを繰り返しているのがちょっと辛そうで、もうちょっと違う努力の方向があっていいんじゃないかと。いや、実際はすごい募金が集まってて、僕がごめんなさいする案件なのかもしれませんが(・ω・`)