Q. 創造力はどうすれば身に付きますか?
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まずは創造力をどう定義するかですね(・∀・)
創造と似たカテゴリのものに、アイデアという言葉ありますが、アイデアとは「既存のものの新しい組み合わせである」と言われています。
なので、創造力とは「新しい組み合わせを作り出す能力」と言い換えてもいいと思いますが、その組み合わせを作り出す力の根底には「比喩する能力」が関わっています。
なので、僕にとって創造力とは「比喩する能力」のことであり、創造力を伸ばすとは比喩の能力を伸ばすことに他なりません。
比喩が創造的な力である理由
比喩とは「これって○○みたいだよね〜」と、いま取り扱っている対象について、それを別の何かに喩えて捉えることです。上手くできた比喩は、喩えた人にも聞いた人にも、創造的な思考を生み出すきっかけとなります。
最近聞いた面白い喩えに、「人生はゲームである」というものがあります。ニコニコ動画の年末特番で、勝間和代さんが仰ってました。曰く、
例えば人生をゲームに喩えて考えてみると、人生のゴールは80歳くらいだとして今が40歳だとすると、ゲームではLv20〜25くらい。そう考えると、これからが楽しそうな気がしませんか?
と。人によっては人生というものの捉え方がガラッと変わっちゃうかもしれません。
ゲームの喩えに納得できたとすると、Lv20〜25ってゲーム内でもできることが増えてくる頃だし、ストーリーも動き出して面白い頃。一番盛り上がるクライマックスに向けて、まだまだやることいっぱいだよね〜、みたいな感じです。
これはゲームというものが持つ特徴を人生という概念の中に取り込むことで、人生についてこれまでとは違う新しい考え方ができるようになった例です。ゲームという既存の概念を、人生という場所に置いてみた結果、そこに新たな組み合わせが生まれたわけです。
このような思考ができることを、この記事では創造力と呼んでいるわけです。斬新なアイデアや発想の背景には、このような何かに喩える思考が存在しています。
比喩する能力を伸ばすにはどうすればいいか?
では、そのような「比喩する能力」は、どうやったら身に付けることができるでしょうか?創造力を比喩する能力と定義しましたので、冒頭の質問はこれなわけです。
まずは理解を深めながら、対象の分解・整理を促していく
喩えるためには、対象の概念同士の間に何か共通する特徴を見出す必要があります。先ほどの勝間さんの場合は、ゲームで起こることがまるで人生と同じような仕組みで起きている、とおっしゃっていました。つまり、ゲームと人生の間に共通する何かがある、と捉えていたわけです。
つまり、喩えるための前提として、自分の中にある様々な概念の特徴を認識することが求められます。で、これは実は割と地道な思考作業です。考えるべきことは基本的にWHYです。
- これは何故こうなっているのだろうか?
- どんなメカニズムやルールが働いているのだろうか?
- 何故そう考えるのだろうか?
- これはどういう要素によって構成されているのだろうか?
- …etc
何故を使った質問(またはそれに類する質問)は、対象の概念について深く理解しようとする思考を促します。このプロセスを通して、対象の概念を分解・整理しながら、僕たちは自分なりにそのことへの理解を深めていきます。
”うまい比喩”は膨大な試行の中から生まれる
そのプロセスの最中、または終わったあとに、ふと「これって○○みたいだな」ということに気づきます。それがまさに比喩が起きた瞬間。これを逃さずに捉えられると、創造的な思考が始まります。
- もし○○だとすると、これについてどう考えることができるだろうか?
ゲームの特徴を人生に持ち込んできたように、いま考えている対象について新たな視点がどんどん生まれてきます。その思考の結果を文章にするにせよ、何かの商品やサービスにするにせよ、結果だけみると「創造的」に見えることでしょう。
とはいえ、実際にやってみると分かりますが、比喩ってのは結構難しいものです。何も思いつかないことも多々ありますし、思いついてもいまいちなこともしょっちゅうです。
ただ、そういった試行の積み重ねの中から、これだ〜!と思えるような喩えが見つかったりするわけで、創造的な人というのは恐らく、そのような試行を何度も何度も繰り返しているのではないかと思います。