これ僕.com:行動分析学マニアがおくる行動戦略

意図と行動のギャップから生じる「不自由さ」への挑戦。果たして僕たちに自由はあるのか?

アイデアを殺した瞬間

面倒な事務処理の筆頭である交通費精算。しかし非接触IC乗車券を使えば、いつ、どこからどこまで電車に乗って、いくらかかったかが一覧で確認できる。

前にこれと似たようなことを会社の役員の前で話したことがある。
SuicaPasmoを社員に配って、仕事で移動するときに使わせたらどうでしょう?で、それらがどっかにDBで溜め込んであるから、毎月プログラムでデータ引っ張ってきて、ほぼ自動で交通費精算を終わらせてしまえば楽ちんじゃん。できないっすかね?」
みたいな。その時の役員の反応は、
「いちいちDBにそんなデータ溜め込んでるわけない。そんなことしたらトラフィックが凄いことになるんじゃねぇの?」
だったかな。その時は
「ああ、まぁ、そう言われるとそんな気がしないでもないなぁ」
と引き下がったわけであります。で、このエントリで言いたいことは、私や上記役員の見識の浅さとか、アイデア自体の正否ではない。これが、ネガティブな意見が構想時点のアイデアを殺した瞬間なんだな、ということだ。もし、「面白いから実現方法を探してみよう」となっていれば、Webで履歴をみれることを発見できただろうなぁ、と。
アイデアを殺すネガティブな意見の怖いところは、その意見が「最もらしく聞こえる」点にあるんじゃないかと思った。批判意見というのは、それだけで何となく正しそうに見えるものだなぁ。断定的で賢そうな否定的意見に出会った時こそ、「本当にそうか?」という視点を持とうと強く思った次第。