ABA-LABO読書会から、面白い部分をテキストでピックアップ!第3回目『メリットの法則』読書会の34:42付近から。かなりカオスです(´・ω・`)
http://www.youtube.com/watch?v=VWmpcKirpcw#t=34m42s
登場人物:榎本、齊藤、塚本、矢野(五十音順、敬称略)
榎「科学や技術の世界でも、試行錯誤であれやこれやしていって生み出されるように、気の遠くなる消去の連続に耐えて結果を生み出す。」
榎「これは他の動物には無い人間の行動の特徴の一つ、って書かれてるんですよね。」
塚「ふ〜ん。」
榎「でもね、ここは私、ね、なあんで人間だけなんだ?っていうのがあったんで、ちょっとね、そこは話してみたいと思って(笑)」
矢「僕もそこは聞きたい(笑)」
塚「確かに、会社で実験とかやってる時に、ここの部分のデータが欲しいって時に、それがどうやったら得られるか分からないので、」
榎「色んな事やってみるんですか?」
塚「(消去の連続に耐えて)色々やるんですけど…、偶々当たると「あれっ、なんで出たの?」って検証作業して、そこのデータを。」
榎「間違った行動の強化もありますよね。偶々だから本当は違うんだけど、「これじゃない?これじゃない?」って何度かやっちゃうとか(笑)」
塚「ははは、ええ、ええ。うんうん(笑)」
榎「この最後の一行をね、意見を頂きたい。」
矢「でも、他の動物に無くて人間にあるって言われると、言語しか思いつかない。」
榎「まあねー。」
齊「まあ、そうですよね。」
塚「(うんうん)」
榎「記憶とかも言語って言えばそうなるし。」
矢「個人的な仮説の一つとしては、(人間は)般化の能力が極めて高いからじゃないかなあ、とは思います。」
齊「ああー。」
榎「それに言語も一役買ってるんでしょうけどね。」
齊「般化する、そもそもバリエーションが、生きてる世界に余りにも多いから、選べるものが多いっていう事ですかね。」
矢「そう…そう?なのかな?(錯乱)」
齊「生物が生きていて、(自分の)周りの中で、自分が影響を及ぼせるものっていうのは人間に比べたら少ないかなって。」
矢「うーん。そうなんですよね。」
榎「なんか、沢山の消去に耐え得るっていう事を、(本の)ここの項目では結構主張されてるんですよね。」
榎「それが人間が成し得る事なのかなあ、っていうふうに言われてるのかなとも思ったんですけど。」
齊「うーん。」
榎「どうなんだろ。」
齊「言語っていう事であれば、例えば言葉を話すか話さないか位の超昔の人間でいうと、動物、他の生き物と比べてどうなんですかね。」
矢「多分それは、言葉をまだあまり覚えていない赤ちゃんと、成長した大人を比較すれば良いと思うんですよね。」
榎「分り易いよね。」
矢「赤ちゃんが研究者や技術者のように、消去に凄い耐えられるかっていうと、そんな事ないんじゃないかな。」
榎「そうそうそう。何回かやってワーワー泣いて、駄目だったらやんなくなっちゃう。そこは動物も有りですもんね。」
矢「そうですね。」
齊「大人になる過程で何がそんなに変わるんですかね。」
榎「やっぱり、言語かな。」
矢「言語でしょうね。」
榎「ルール支配行動じゃないですか?これを消去、消去、消去しても何か正しい事が現れる、みたいなふうに、思えば。」
矢「うん、そうですよね…。不思議ですよねえ。」
齊「そういう経験をいつの間にか沢山しているという上に(強い消去抵抗が成立している)…、というか。」
榎「経験ということだと、やっぱり、一般的な言い方でいうと、研究者は何度も失敗して見付けるものだよ、みたいな事を常々色んな所から言葉で言われるし」
榎「そうして来たんだよ、みたいな疑似体験っていうのを聞かされてるんじゃないですか。」
一同「うんうん。」
齊「例えば犬猫とかに、言語が分からなかったとしても、我慢すればなんとかなるっていうのをなんとか教え込ませようとすれば、出来るものですかね。」
齊「一回位それを経験すれば。犬猫を、今後、(消去に)耐えられるようにトレーニングを(できるか?)。」
矢「いや、僕は消去されちゃうような気がします、それは。行動が。」
矢「要は何も与えないっていう事じゃないですか、消去され続けるって事は。」
榎「環境に変化が無い。何かしても、ニャーって言っても、やらなければ…(消去されるはずだけど)。」
榎「これねおかしいんですよ、消去されないんですよ、うちの猫は。」
一同「(笑)」
榎「それはね、学び手は正しいんで。教え手が悪いんですよ(笑)」
矢「絶対、部分強化だと思いますよ(笑)」
榎「超部分強化だと思いますよ。はい。偶にやっちゃう。分かってる(笑)」
齊「うん(笑)」
榎「なかなか消去が(笑)」
矢「あっはっはっは。」
榎「あの…、この消去抵抗は凄いです、バーストは。うん。いつもあげてる訳です、朝。四時頃ニャーニャー鳴くんですよ、餌くれ餌くれって」
榎「でもこのままじゃ太っちゃう、最近ちょっとお腹が出てきた、これは飼い主の責任だと思って、あげない訳ですよ。」
一同「うんうん。」
榎「すると凄い鳴くんですよ。扉にガンッて手を当てて、ガタガタガタガタニャーニャー(笑)」(両手で扉ガンッの手振り)
矢「それは消去バーストですね(笑)」
齊「ははははは。」
榎「その間色んな事してる訳です。で、偶にあげちゃうと(笑)はい、部分強化でますます酷くなっちゃう。」
齊「もうちょっと耐えたら、この山からぐっとこう下がる…のかな。」
榎「のかなーと思いつつも、回復っていうのがあるんで。」
矢「何回か起きますもんね消去バーストが。」
榎「まあ、すいません。でもここの、繰り返すっていうだけじゃなくて行動の種類に広がりが見られるっていうのを知ってる事は、」
榎「教えるっていう場面とか、自分に対しても何か行動を獲得するって事には、望ましい事で、とても有益で。」
榎「生存の為にこういう事が備わってるのか、どうなのか。」
矢「それはその通りだと思います。」
榎「はい。」
矢「えっと、日常的なものとかに活かすっていう視点を持つと、消去を使って行動のバリエーションを広げる為には、最初に強い消去抵抗を作っておかないといけない訳ですよね。」
矢「つまり部分強化が前提で何か形成しておいて、で、消去を使って行動をバリエーションを広げていくっていう感じだと思うんですけど。」
榎「はい、はい。」
矢「そこのポイントって何ですかね。なんだろう…単純に消去すれば良いかというと、消去してやらなくなる人もいっぱい居る訳じゃないですか。」
榎「そういうのって本当は実験をいっぱいするべきなんでしょうね。何処ら辺がっていうのを見極めなきゃいけないし。人によって当然違うでしょうし。」
矢「うん。そうだよなあ。」
榎「でも、程度の違いは必ずあるだろうとは思いますけどね。」
矢「うーん…、なんでしょうね。消去抵抗、まあ消去バーストが起きる人と起きない人…、起きる状況起きない状況?分かんない。」
齊「程度の差は絶対にありますよね。」
矢「程度の差はあります。」
榎「三回で諦める人、百回やっても諦めない人っていう、さっきの(研究者の例)に出てくる諦めない人って話になっちゃいますけど。」
矢「例えばそのアプリのボタン、間違って押して目的の物が出て来ないで、探し続けられる人も居れば、「もういい。苦手だから」みたいなふうになっちゃう人もいっぱい居る訳ですよね。」
榎「凄い血液型で良くいいますよね、そういうの。」
一同「(笑)」
矢「そうなんですか?はは。」
榎「うん。」
矢「例えばiPhoneなんかで、初めてiPhone触ったとしてもなんか楽しいんで触れるタイプと、嫌っていうタイプいるじゃないですか。」
一同「うんうん。」
矢「元々パソコンが好きだったら、iPhoneも楽しんで触れるとかあるじゃないですか。そこ(パソコンとiPhone)の間には何が起きてるんですか、みたいな。」
齊「うーん。」
矢「般化?やっぱり。」
榎「やっぱり般化じゃないですか。」
矢「パソコンと似たようなものっていう。」
齊「ああー。」
榎「こういうものはこういう感じとか、ここら辺何回かやれば出るんじゃない、みたいなのを体験してる。」
矢「多分それって、その辺の般化って言語の作用があると思うんですよ。」
榎「はいはい、あると思いますね。うん。」
矢「だからパソコンとiPhoneは似たグループに、(同じ)刺激クラスに属するみたいな話だと思うんですよね。」
榎「このカテゴリーは得意だからとか、自分は好きだからとか。」
一同「うんうん。」
矢「で、そういうのが、また話が戻るんですけど、研究者とか技術者の消去に耐える力を作っているような気がしないでもないんですよ。」
榎「成る程ね。」
矢「例えば、新しいデバイス、ガジェット好きの榎本さんは、新しいデバイスを手に入れた(笑)」
榎「矢野さん程ではないですよ(笑)」
一同「(笑)」
矢「Nexus7は?」
榎「買いましたよ(笑)」
榎「かなり快適です。」
矢「成る程。でもAndroidは初めてだった?」
榎「Androidは初めてですね、ええ。」
矢「ですよね。操作とか違いますよね、iPhoneと。」
榎「うーん。そう言われるとそうかもしれないですね。でも、割とすぐに使えましたよ。」
矢「ほら全然ストレスなしに使えてる。はっは(笑)」
榎「はい、全然使えますよね。」
矢「そうですよね。」
齊「ふうん。」
榎「そういう事ですよね。」
矢「だからiPhone使ってる人がAndroidを使って思い通りに操作出来なくても、思い通りに操作出来るまで耐え続ける訳ですよね。耐えてる感覚すら無い可能性もある。」
榎「そうですよね。」
矢「だから、もしかしたら消去じゃないのかもしれないですよね、そこで起きてるのって。」
榎「うーん、どうなんだろう。」
矢「なんだろうなあ…。行動を維持させてる何かの要因があるような気もするんですよ。」
榎「うーん…。何だろう。」
齊「いっぱいある気がします。」
矢「実験やってて望ましい結果がなかなか得られないっていう事でも、違う結果っていう刺激がそこにあったりとか、この実験を何回やってるっていう事自体が刺激になったり」
榎「ああ、それはありますよね。丸っ切り変化が無い訳じゃない。」
矢「そうそうそう。丸っ切り変化が無い訳じゃないと思うので、その変化に対して、その変化がどういうカテゴリーに属しているのかっていう所があるような気がする。」
榎「成る程ね〜。」
齊「うーん…。」
榎「結構根本的な話になっちゃいますけど、本当の消去ってあるのか無いかって話ですよね。」
矢「ああ、はいはいはい。」
榎「所謂、環境の変化が無しが有りになるとか、有りが無しになるっていうもんじゃなくて、心理テストじゃないですけど。」
榎「行動するっていうのは何かしら外部に影響が出てるから、行動っていうふうに定義されるのであって。本当に無し⇒無し(変化が無い)じゃない訳です。」
齊「うんうん。」
矢「そうですよね。人間の場合は言葉ってものを通じて、普通は何でもない刺激なんだけど、消去って言われても良い位の刺激だと思うんですけど、」
矢「それを何か違う物と結び付けちゃってて、違うカテゴリーの刺激だねっていうふうに捉えて、行動が維持されてるのかなあ。」
榎「一つ回数が増えるとかっていう、普通だったら行動に制御与えないような、ほんのちっちゃい好子なのかもしれないですけど、」
榎「研究者とか技術者は過去強化してきた経験があるから、好子が大きく作用してるっていう可能性がありますよね、全然大した事無い変化であっても。」
矢「うんうん。」
榎「もしかしたら失敗も意外と嬉しいのかも。もう一回やるっていう行動を好子として、強化が働いてるのかもしれない。」
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