これ僕.com:行動分析学マニアがおくる行動戦略

意図と行動のギャップから生じる「不自由さ」への挑戦。果たして僕たちに自由はあるのか?

勉強のやる気がでない?宜しい、ならば行動契約だ!

Q. 勉強のやる気が出ません。

 

勉強は本来楽しんでやるものなので、別段工夫はいらないし、楽しさを感じない勉強なら止めてしまうと良いと思います。とはいえ、次のようなケースがあるかと思いますので、もう少し考えてみましょう。

  • 楽しくない勉強なんだけど、大人の事情でどうしてもやらなきゃいけない。
  • 勉強の楽しさを感じられるほど勉強したことがない。

前者は期間限定で頑張らないといけないパターンで、後者は勉強に関する体験が不足しているパターンです。どちらのパターンでも、何はともあれ「行動してみる」ことが必要なわけです。行動してみる目的は異なりますけどね。 

この2つのパターンに共通しているのは、少なくとも現状、勉強に楽しさを見出していない点です。これは勉強という行動を実行する上で、どうあっても不利に働きます。勉強しても良いことがないので、勉強することの行動コストのみが重くのしかかっています。

 

ですので、とにかく行動するためには、行動するだけの理由を追加してあげる必要があるんですね。はい、ここは行動契約の出番です。

行動契約については、ついこないだも書きましたが「目標を設定して達成できなかったらペナルティがある」というもの。ペナルティと聞くと嫌な気持ちになりますが、上手く作れた行動契約は僕たちに行動力をプレゼントしてくれます。

 

行動契約を上手く作るためには、次の点に留意してください。

  • 目標は「パフォーマンス目標」にすること。
  • ペナルティは「それを実行するのは絶対に嫌だ」と思えること。
  • 必要であればご褒美を設定すること。

パフォーマンス目標というのは、行動すれば達成できるような目標のことです。

例えば資格勉強に関する目標を設定する場合、「資格試験に合格する」というのは成果目標で、これは行動契約に向いていません。反対に、「○○というテキストを毎日10ページ勉強する」というのはパフォーマンス目標です。成果はともかく、ちゃんと勉強さえできれば達成できる目標ですよね。こういった目標が、行動契約には向いています。

このように行動契約を作ることができると、何をするかも具体的になりますし、何より行動する理由が生じます。ペナルティをうまく使いこなせれば、まず間違いなく行動できます。

 

で、問題はそこから先です。大人の事情でどうしても勉強しなきゃいけない人は、期間限定で行動契約を使ってください。とにかく試験日までを乗り切りましょう。楽しいとか、もういいのでw

反対に勉強することの楽しさを経験したことがない人は、行動契約を使って、一時的にでも勉強に真剣に向き合う期間を作ってみてください。それで楽しければ、その後は行動契約無しで勉強すればいいですし、楽しくないのなら、その分野の勉強はもしかしたら向いていないのかもしれません。止めることを考えてみてもいいかと。 

でも、何かに真剣に向き合った時間って、それ自体が充実した体験になっていると思いますけどね!